進め!ちびっこ気管切開児

気管切開をしているけれど、元気いっぱいの6歳児を追ったブログです。病気や気管切開、病院選びや進路についてなど、過去を振り返りながら記録していきます。

各家族の苦悩

兵庫県立こども病院のHCUには

全国各地から重症の子どもが来て

入院していました。

色んな状況のご家族がいました。

 

遠方で、幼い兄弟児がいるために

お母さんが来られず

おばあちゃんがずっと

付き添っていたご家族もいました。

 

お子さんの治療法が見つからず

途方にくれていたお母さんも。

 

一方で、

1度たりとも子どもの元に

顔を見せなかったご家族もいました。

 

「子どもが病」という

大きな共通点こそあったものの、

各家族が抱えるものはそれぞれに

計り知れないものがあったと思います。

 

そんなある日、

毎日毎日面会に来て

優しく声をかけ続けていたご家族の

お子さんが亡くなりました。

 

詳しい病名や状況は

聞いていませんでしたが、

退院が近いようなことを

言っていただけに、

お母さんの気持ちを思うと

いたたまれませんでした。

 

さまざまな処置が終わり、

病室を出る時、

これまで抱けなかったお子さんを

お母さんはしっかりと

胸に抱いていました。

気丈な「母の顔」でした。

 

むーくんの状況も

大変ではあるけれど、

「生きる」ことはできる・・・。

そう考えると、

私たち家族には希望ばかりだ、

と感じずにはいられませんでした。