【むーくんの経緯】
1700g台の低出生体重で生まれる。呼吸苦が続くため検査したところ、心臓の血管が気管に巻きつく「血管輪」による気管の狭窄が判明。生後23日目に血管輪除去手術。気管軟化症が残り、抜管が出来ずに福岡市立こども病院→兵庫県立こども病院に転院。縦隔炎を経て生後半年で気管切開手術。8か月半の入院生活を終えて自宅での生活がスタートしました!
日中はスピーチバルブ、夜寝る時だけは
人工鼻にして過ごすことが
デフォルトになっていました。
ちなみにスピーチバルブはこんな物デス。
人工鼻の代わりに
カニューレの先端に付けます。
薄いフィルターが付いていて、
吸う時はフィルターが内側に引っ張られて
隙間があくので
空気を取り込むことができ、
吐く時は仕切りでフィルターが止まるので
呼気が抜けない、という単純な作りです。
このバルブが、日常的に
無くてはならないものになっていたので、
壊れたり汚れたり無くしたりした場合の
予備が欲しい、と思っていました。
手持ちは、2歳の時に熊大でもらったものと、
成育でもらったもの2つ。
その2つはだいぶ使い込んでいたので、
新しいものがあった方が衛生的にもいい、
ということで、
いつも自宅に診療に来てくださる
小児科の先生に探して頂いたのですが、
メーカーさんに問い合わせた結果、
「いま使っているカニューレに
合うものがない」と言われたそう。
福岡子どもの耳鼻科、成育の耳鼻科にも
相談しましたが、
「現在新しく作られていない」
と言われてしまいました。
その理由は、上気道からきちんと
呼吸が出来ない方が
バルブを誤って装着してしまい、
窒息する事故が起きたせい、
だそうです。
なので、側溝が付いているタイプの
スピーチカニューレに合うバルブしか
現在作られていないそう。
これには困り果てました。
スピーチカニューレに変える、
という手もありましたが、
カニューレのメーカーを変えるとすぐ
気切口付近に肉芽が出来てしまうので、
なるべく変えたくありませんでした。
仕方がないので、
バルブを消毒綿で拭いたり
直接洗ったりしながら
なんとかやり過ごしていました。
予備がない状態のまま
熊大を受診した際に相談してみたところ、
「いやー、うちも残り少ないんだけどー、
せっかく来てくれたしー」
と言いながら、新しいバルブを
くださったのでした。
なんともありがたや!救世主!!
これから長く使う可能性のあるものなので、
心からホッとしたのでした。