【むーくんの経緯】
1700g台の低出生体重で生まれる。呼吸苦が続くため検査したところ、心臓の血管が気管に巻きつく「血管輪」による気管の狭窄が判明。生後23日目に血管輪除去手術。気管軟化症が残り、転院するなど試行錯誤するも抜管が出来ず、生後半年で気管切開手術。生まれてから8か月半の入院生活後、自宅生活を開始しました。その後「声帯の固着」が分かり、抜管へ向けて声帯の手術を行いました。
むーくんの声は、
退院後しばらくは
出ていた頃の2割〜3割程度の音量で
経過していました。
かすれはひどいのですが、
音量的には少しずつ大きくなっているような
感じです。
成育での術後の経過を診てもらった後、
カニューレのサイズを
4から3.5に変えてみました。
気管内での隙間が出来やすくなり、
呼気が声帯を通る量が増えることで
声の音量が変わるのではないかと
思ったからです。
3.5は、身体が小さい子がする
サイズではあるのですが、
むーくんの場合、
バルブをずっと閉鎖していても
呼吸がスムーズなので、
カニューレサイズを小さくすることによって
呼吸が苦しくなるなどの弊害は
ないと考えられました。
さて、声量の変化は、と言うと、
以前比4〜5割くらいまで
出るようになりました!!
以前のような綺麗な声ではないけれど、
ずいぶんと聞こえやすくなった印象です。
声量は回復していっているものの、
カサカサした掠れた感じは
強く残っていました。
漠然と、ああ、もう昔のような
かわいい声は聞けないのだろうな、
と感じていました。
申し訳ないような、悲しいような気持ちに
なることもありましたが…
何を取るか、で考えに考えた結果だから。
むーくんの「医療的ケアがなくなる」
という意味での自由度と、
それに伴う成長は、
きっと何ものにも変え難いものだと思うから…。